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溝尾 宣辰
JAERI-M 7753, 176 Pages, 1978/08
本論文は大きな負の反応度の測定を目的とし、従来の測定法に対して理論的補正を行う方法を確立し、その研究成果をまとめたものである。体系の未臨界度を静的反応度と規定し、検出器の実効的中性子検出効率の定義を導入して、測定値をもとに静的反応度を求めるための理論的補正法を、中性子源増倍法、中性子源引抜き法、制御棒落下法およびパルス中性子源法について示している。FCA VI-2 B2、およびVII-1集合体による実験的検証では、検出器位置に依存しない反応度が求められ、それらは中性子源増倍法と中性子源引抜き法とでよい一致をみており、最大体の模擬制御棒を含む-10%k/kに達する未臨界体系でも十分な精度で求められた。さらに、補正法の信頼性を数値的に、また変分法を用いて解析的に検討した結果、群定数などの誤差による補正係数の誤差は、同じ群定数を用いて計算で求めた反応度に比べて、一般に相当小さなものにとどまることが判明し、動力炉への適用性は充分に有ると考えられる。
岩元 大樹; 西原 健司; 八木 貴宏*; Pyeon, C. H.*
no journal, ,
加速器駆動システム(ADS)における未臨界度のオンライン測定手法の開発を目的に、「リアルタイム未臨界度測定システム」を開発した。これは複数のマルチチャンネルスケーラー(MCS)とMCSからの信号を制御・解析するプログラムから構成され、特定の短い時間間隔で未臨界度をリアルタイムに出力することができる。このシステムの検証を行うために、京都大学臨界集合体実験装置(KUCA) A架台においてパルス中性子源法(PNS法)による未臨界度測定実験を行なった。中性子源にはFFAG加速器からの100MeV陽子と固体鉛ビスマスターゲットによる核破砕中性子を用いた。実験の結果、本システムが未臨界度をリアルタイムに出力できることを確認した。さらに実験後のオフライン解析の結果、本システムのアルゴリズムに、ポアソン分布に基づく最尤推定法を組み込むことによって、未臨界度の深い体系で観測された検出器間のばらつきや時間的な揺らぎを小さく抑えられることがわかった。これらの結果により、幅広い未臨界体系(0.931.00)における精度の高いオンライン測定に向けた見通しを得た。
方野 量太; 辻本 和文
no journal, ,
加速器駆動システム(ADS)等の未臨界体系の未臨界度測定手法として、未臨界度と相関のある即発中性子減衰定数(以下、とする)を、複数の中性子検出器の測定結果を用いて推定する手法を考案した。従来法では、は未臨界体系にパルス中性子打ち込んだ後の中性子計数率の時間変化を単一の指数関数でフィッティングすることにより推定される。実際には、パルス入射直後の中性子計数率の時間変化は多数の高次モード成分を含んでいるため、高次モード成分が十分時間的減衰をした後にフィッティングを行う必要がある。しかし、高次モードの影響を強く受ける検出器位置では、高次モードの時間的減衰が期待できない場合があり、の測定結果に検出器の位置に応じて高次モード由来のばらつきが生じる。提案手法は、複数の検出器で得られた中性子計数率の時間変化を線形結合させることで、時間的減衰によらず高次モードの影響を低減させる。提案手法により、検出器の位置に対してより頑健な即発中性子減衰定数の測定が可能となり、従来法より高精度な測定が見込まれる。